北海道~本州中部に分布するサトイモ科の多年草で、湿原や湿気の多い林内に分布します。
日本では古来より歌や俳句に登場し、人びとの生活に密着してきました。
水芭蕉の大きな特徴は花の形状です。一枚の白い花びらのように見える箇所は、「仏炎苞(ぶつえんぼう)」と呼ばれる、葉が変化したものです。仏炎苞に包まれた黄色い円柱部分が花で、「花序(かじょ)」と呼ばれます。
葉は長楕円形で、花の咲き始めには苞の脇でかわいらしく佇んでいますが、夏には幅30センチ、長さ80~100センチにも達し、葉の様子がバナナの仲間であるバショウに似て、水場を好むため水芭蕉と命名されました。
自然界で自生している水芭蕉は絶滅危惧種に指定されています。